ナレッジグラフとベクトル検索を組み合わせ、エンティティ間の関係性を活用して検索精度を向上させる次世代RAGアーキテクチャ。
GraphRAG とは、ナレッジグラフとベクトル検索を組み合わせることで、従来の RAG(Retrieval-Augmented Generation)では捉えきれなかったエンティティ間の関係性を検索に活用する次世代アーキテクチャである。
通常の RAG パイプラインでは、クエリに対してエンベディングの類似度でチャンクを取得する。「A社の競合はどこか」のような、複数の文書にまたがる関係性を問う質問には弱い。検索されたチャンク単体には答えが含まれず、ハルシネーションの原因になりやすい。
GraphRAG はまずコーパスからエンティティ(人物、組織、概念など)と関係性を抽出し、ナレッジグラフを構築する。検索時にはベクトル類似度に加えてグラフ上のパス探索を行うため、「A → 競合関係 → B」のような多段推論が可能になる。Gartner が 2026 年の生成 AI「Critical Enabler」に指定した技術でもある。
グラフ構築はコーパス全体を LLM で処理するため初期コストが大きい。小規模な FAQ チャットボットならハイブリッド検索で十分なケースも多く、文書間の関係性が業務上重要か——たとえば法務文書の条項間参照や、サプライチェーンの取引先関係——を見極めてから導入を検討するのが現実的だろう。


エンティティとその関係性をグラフ構造で表現するデータモデル。RAGやAI検索の精度向上に活用される。

Agentic RAG とは、LLM がエージェントとして検索クエリの生成・結果の評価・再検索の判断を自律的に繰り返すことで、単純な一問一答型 RAG では得られない回答精度を実現するアーキテクチャである。

RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは、外部の知識ソースから関連情報を検索し、その結果を LLM の入力に付加することで、回答の正確性と最新性を向上させる手法である。


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