DevSecOps
でぶせっくおぷす

DevSecOpsとは、DevOpsのパイプラインにセキュリティ対策を最初から組み込み、開発・セキュリティ・運用の3領域を統合するアプローチである。
セキュリティを「後付け」にしない
従来の開発プロセスでは、セキュリティレビューはリリース直前のゲートとして機能していた。完成したコードをセキュリティチームに渡し、脆弱性スキャンを実行し、問題が見つかれば差し戻す。リリーススケジュールが圧迫され、開発チームとセキュリティチームの関係も悪化しがちだった。
DevSecOpsの「シフトレフト」とは、このセキュリティチェックを開発の初期段階——つまりタイムライン上の「左側」——に移動させることだ。コードを書いた瞬間にSAST(静的解析)が走り、PRレビューの時点でセキュリティリスクが検出される。リリース直前に慌てる状況をそもそも作らない。
パイプラインに組み込むもの
SAST(Static Application Security Testing): ソースコードを解析し、SQLインジェクション、XSS、ハードコードされたシークレットなどを検出する。CI/CDの初期段階で実行する。
DAST(Dynamic Application Security Testing): 実行中のアプリケーションに対して攻撃パターンを試行し、脆弱性を発見する。ステージング環境でのテスト段階で実行する。
SCA(Software Composition Analysis): サードパーティライブラリの既知の脆弱性(CVE)を検出する。依存関係の更新タイミングで自動チェックする。
Policy as Code: OPA(Open Policy Agent)やCedarのようなツールで、セキュリティポリシーをコードとして管理する。「本番DBへの直接アクセスは禁止」「暗号化されていないストレージの作成は拒否」といったルールがデプロイ時に自動適用される。
AI開発との関係
LLMを組み込んだアプリケーションでは、プロンプトインジェクション、モデルの情報漏洩、訓練データの汚染など従来のWebアプリにはなかった攻撃ベクトルが存在する。EU AI Actのような規制もあり、AI固有のセキュリティチェックをDevSecOpsパイプラインに追加する動きが2026年に入って急速に広がっている。
関連用語

AI ROI(AI投資対効果)
AI ROIとは、AI導入・運用に投じたコストに対して得られた業務効率化・収益改善などの効果を定量的に測定する指標のこと。

AIオブザーバビリティ(AI Observability)
本番稼働中のAIシステムの入出力・レイテンシ・コスト・品質を継続的に監視・可視化する運用プラクティス。ハルシネーションやドリフトの早期検出に不可欠。

BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)
BPOとは、企業が特定の業務プロセスを外部の専門業者に委託するアウトソーシング形態のこと。AI活用による自動化と組み合わせたAIハイブリッドBPOが近年注目されている。

ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)
ERP(エンタープライズ・リソース・プランニング)とは、財務・購買・製造・人事などの基幹業務データを一元管理し、経営意思決定を支援する統合型業務管理システムのこと。